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ChatGPT Enterpriseを全社員に導入 Zenkenが国内初 生産性向上目指す

2025.01.06 11:50

 Zenken(東京都港区)は2024年11月、米・OpenAI社が提供する法人向け生成AIサービス「Chat(チャット)GPT Enterprise」を全社員に導入したと発表した。特定の部署や人ではなく、全社員に同サービスを導入するのは国内で初めて。Zenkenは米OpenAIの日本法人の支援を得て、営業、制作、経営企画、人事など業務の生産性を向上させるほか、商品企画などにも活用する。営業面では顧客対応の品質向上や効率化など「顧客設定の高度化」も目指す。
 Zenkenは生成AIを全事業部で活用。営業、制作、バックオフィスの業務プロセスの効率化や生産性向上を目指す。生成AIは文書や画像などの生成や資料作成など多くの業務を代行できるが、具体的な活用方法については今後検討していく。業務削減で余裕のできた時間は、新たな事業やサービスの創出などに割り当て、顧客へのサービス向上や社員の仕事へのモチベーション向上につなげる方針。
 同社は2024年1月から「ChatGPT Enterprise」を一部社員で先行導入。主力事業であるウェブマーケティング事業の制作部門で、調査業務や制作プロセスの効率化・改善に活用してきた。営業部門でも将来的に顧客になりうる「見込み客」の獲得や企画の提案内容の高度化、人材育成などで活用し、一定の効果があった。先行導入後に実施した社内アンケートでは、対象社員の99%が「業務効率の向上を実感している」と回答したという。
 「ChatGPT Enterprise」は法人向けの生成AIプラットフォームで、セキュリティやプライバシー保持の能力が高い。企業の機密データや会話内容が暗号化されるため、企業が安心して生成AIを活用しやすくなる。専用ダッシュボードや分析ツールも利用でき、企業全体の生成AIの活用を一元管理すること もできる。




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