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鹿島建設 環境配慮型コンクリート 大規模施設に初の本格適用
2019.01.21 13:41
鹿島建設(東京都港区)は、2012年度から環境省環境研究総合推進費(3J153001)による研究助成を受け、共同開発した環境配慮型コンクリート「エコクリートR3(アールスリー)」を、神奈川県で施工中の「藤沢公民館・労働会館等複合施設建設工事」に大規模適用した。建物躯体に約6000㎥を使用する初の本格適用である。
「エコクリートR3」は、これまで有効な手段がなく廃棄処分していた「戻りコンクリート」を原材料として再利用し、資源循環を図りながらCO2排出量を抑える画期的な環境配慮型コンクリート。試算では、同工事で6000㎥使用したことにより、工事期間中に藤沢市で発生する戻りコンクリートの廃棄量を約600トン縮減し、コンクリート製造時のCO2排出量は、一般的なコンクリートに比べ約480トン削減した。
今回適用したエコクリートR3は、戻りコンクリートから骨材を取り除いた後、脱水、粉砕して製造するスラッジ再生セメント「Cem R3(セムアールスリー)」をセメント全体の20%使用している。強度は一般的なコンクリートと同等で、施工後もひび割れがない良好な状態を維持し、高い品質を確保している。2016年に、第三者証明として日本建築総合試験所の技術性能証明(GBRC性能証明 第16|10号)を取得し、2017年には、三和石産藤沢工場にて生コンJIS認証を取得した。なお、躯体コンクリートにリサイクル材を活用したことは、建築物の環境性能評価にも大きく寄与した。