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三菱地所 ビルリノベ―ションに本腰 「Reビル事業」グループ全体で拡充
2017.05.01 14:27
三菱地所グループは先月24日、三菱地所レジデンス(東京都千代田区)が2014年5月より開始した「Reビル事業(既存ストックリノベーション賃貸事業)」の事業領域を拡大する他、三菱地所(東京都千代田区)と三菱地所設計(東京都千代田区)も専門部署を設立し、グループ全体でビルリノベーション事業を強化すると発表した。
「Reビル事業」は築年数の経過した既存ストックを一括賃借し、三菱地所レジデンスの負担でリノベーション工事実施後に転貸。一定期間経過後、オーナーへ返還する。テナントニーズを見定めたリノベーションやコンバージョン(用途変更)等を同社が企画し、ニーズを的確に捉えた物件に改修する。テナント募集は中古物件・リノベーション物件の情報サイト「東京R不動産」や三菱地所グループ各社と連携し、訴求力のある告知を展開。対象事業エリアは都心6区中心に拡大。「Reビル事業部」の人員を約2倍に増員し、物件取得による事業化も推進する。今年3月にReビル事業として「ザ・パークレックス日本橋馬喰町」及び東京都台東区内の物件が稼働を開始。「ザ・パークレックス日本橋馬喰町」にはReビル事業のショールームを設置する。
三菱地所ではReビル事業を中心としたビルリノベーション事業の提案営業を推進する「Reビル営業室」を2017年4月1日付で新設。専用紹介サイトも4月末にオープンさせた。
一方、三菱地所設計はリノベーション設計や耐震補強の設計・監理業務を行うリノベーション設計部の中に、Reビル事業を専門に対応する組織として「Reビル設計室」を2017年4月1日付で新設。オフィス・住宅のリノベーションだけでなく、ホテル・倉庫など多様なアセットでのリノベーションへ参画し、2020年度末までに貸床面積2万5000坪を目指すという。