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海外不動産投資のススメ モンゴル編
2017.04.17 17:05
SIBJフィナンシャルグループ モンゴルで開発したオフィスで投資家募る
地元中小企業の成長支援する社会貢献も視野
海外不動産の投資話は数あるが「モンゴル」を推奨するケースは珍しい。 日本の富裕層に対してモンゴルで開発したオフィスビルへの投資を募っているのがSIBJフィナンシャルグループ(横浜市西区)だ。昨年11月に首都・ウランバートルの新ビジネス街区で開発した「Pro―One Smart Office」をはじめ、合計5棟のオフィスビル開発プロジェクトを進めている。これらのオフィスビルの区分所有権を投資家へ提供する。SIBJファイナンシャルグループとサブリース契約を結び、同社が家賃保証し投資家に対して収益を還元するスキームだ。期間は5年間、配当利回りは円建て8・0%。入金の翌月から四半期毎に家賃を支払う。満期で購入時と同価格で売主が買い戻すか、そのまま保有を継続するかのオプションを設定できる。日本にいながら登記登録も可能。代表取締役の小林リヒャルドワルター氏によると「1口200万円からの共有持分も用意しているが『Pro―One Smart Office』は126区画中3区画のみが残っているのみ」と売れ行きも好調だという。高利回りの秘密は同社が現地ノンバンクを子会社に持ち、金利8%の住宅ローンを供給しているためだ。この債権で元本・利息を保証するという。
「2011年度に世界一のGDP成長率を達成したモンゴルでは外資系企業を誘致するための高級オフィスビルが多数建設されましたが、その後外資が規制され、2016年度のGDP成長率は0・1%まで低迷。不動産市況も底を迎え、今後を見込んで開発に乗り出しました」(小林氏)
開発案件は国会議事堂から徒歩1km程度だが、実は遊牧民族の移動式テント「ゲル」が集積するエリアに隣接しており、ここでも物件の不足が伺える。中心部にあるオフィスビルには外資系企業が入居しているが、地元のベンチャー企業等が入居できる価格帯の物件が枯渇しており「ゲル地域で仕事をする中小企業が大半」(小林氏)。同社が開発するのは約23㎡~90㎡まで対応できるサービスオフィス。「現地の中小企業に快適なオフィス環境を提供する社会貢献性も大きな魅力」と小林氏は力説する。
モンゴルでオーナーになる絶好の機会、注目だ。