不動産トピックス

今週の一冊

2025.02.03 10:49

アスベスト調査の新常識

著者:福田 賢司
出版:ザメディアジョン
発行:2024年11月20日
価格:1650円(税込)

 戦後の高度成長期、日本国内では建築の現場において断熱・保湿効果が高いとしてアスベストが広く使用された。しかし人体に及ぼす影響が大きいことから次第にアスベストの使用に関する規制が強化されるようになり、2000年代に入ると数多くの健康被害が報告されるようになった。都市部では建物の経年化が進行し、高度成長期に建築された建物は竣工から50年を超え、建替えの時期に差し掛かる。そこで気を付けなければならないのがアスベストの適切な処理や管理である。本書は建設会社や解体事業者など、アスベストの調査や除去作業等に携わる作業者に向けて、正しい情報とその活用法を伝えるものである。
 アスベストは吹き付け材や保温材、断熱材、内装材、外装材など、建物を取り巻くあらゆる箇所において用いられている可能性のある素材だ。不動産所有者はどの場所においてアスベストを含有した建材が使用されているか、法令に則った作業を遂行できる信頼性の高い事業者に作業を依頼することが大原則である。




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