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ビル経営管理士、合格発表 通信教育講座 来年度から一部改訂し内容充実図る 72名が合格、合格率は48.3%

1997.12.01 16:35

 今年度のビル経営管理士試験の合格者が発表された。合格者は72身で合格率は昨年の50.0%を若干下回る48.3%だった。ビル経営管理士の合格者数は平成3年度の開始から7年間で1133名に達し、経営環境が複雑化する中でその役割への期待は一層高まっている。来年度からは内容面の充実や受講者への配慮から、通信教育講座も一部改定される見通しだ。
 今年のビル経営管理士試験は第一次試験が全国6カ所の会場で9月28日に、二次試験が東京・大阪で11月12日に行われ、149名が受験した。合格者数は一昨年が17名、昨年が84名で、ここ最近は70~80名が続いている。合格率も同様で、45~50%で推移している。
 合格者は来年1月末までに登録申請を行い、2月下旬頃に登録証が発行される。
 一方、ビル経営管理士登録後、5年を経過した人を対象に昨年度から行っている「更新講習」では今年度は175名が受講を申し込んだ。このうち修了者考査コースでスクリーニングを選択した145名には11月17日、18日に「賃貸ビルの企画・立案」「同営業業務」「同管理・運営」の3テーマで講習が行われた。
 来年度に向け、注目されるのが、通信教育「ビル経営管理講座・一般実務課程」の一部改定だ。
 主な改定ポイントは、①テキスト(全8冊)配本を5月上旬の一括配本から7,9,11,1月の4回に分けての分割配本に。②スクリーニングを2回から1回に。ただし総時間数は16時間で変わらず。③模擬テキストの強化。従来はテキスト内に練習問題とその解答を載せていたが、これを改め、各テキスト履修後、掲載されている問題の解答を期限内に提出。正解は次回配本時に同封する方式に、など。
 ①や③は受講者の意識喚起を狙った、②は地方在住者へ配慮した措置だ。
 申し込み期間も現行の3月1日~4月30日から、4月1日~6月30日に改定される見込み。また、履修学科は不変ながら、テキストの内容にもかなり手を入れる予定だという。
 ビル経営管理講座・一般実務課程は平成9年度で129名が受講している。
 ビル経営環境の複雑化でその役割が一層重要視されているビル経営管理士だけに、今後の展開が注目される。




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