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防水材料トップの田島ルーフ 代理店が全国的な組合設立 オーナーの要望によりメニュー提示
1997.11.21 17:17
経年劣化したビルを所有するオーナーはリニューアルが急務となっているが、この中の1つに”防水”があげられる。国内トップシェアを占めるのが田島ルーフィングである。全国の施工代理店か改修専門の組合を作るという大規模な営業展開が特徴的だ。
防水材料の国内トップメーカーである田島ルーフィング(東京都千代田区)では、全国防水改修工事業団体連合会所属の施工メーカー400社を代理店とし、全国営業を展開している。
防水施工の方法には歴史の古いアスファルト工法をはじめゴムや塩化ビニール樹脂を使ったシート工法、ウレタン使用の塗膜工法等に分かれる。
各々用途やコストを勘案して使い分けるわけだが、同社ではビルオーナーとの話し合いの末、その中から最適な方法を選んでもらう。つまり、様々なメニューを提示できることが強みとなっている。
「1~2年の臨時の補修なのか、100年もたせる改修なのかによって、工法も当然違ってくるわけです」(田中義治改修防水課長)
例えば、アスファルト施工法は、臭いや煙が生じるため、新築時での採用が多く、改修にはあまり向かないという。これに対しシート工法はカラフルで荷重低減に適しているが、アスファルトに比べ耐久性に難がある。塗膜工法は屋上に設備機器が多い際に適しているとのことだ。
同社では、防水材料では国内で3割を占め(アスファルトにおいては5割)、施工事例は横浜ランドマークタワーや東京ドーム等枚挙にいとまがない。
「今後は、新築よりも改修事例が増えていくでしょう。その意味でシートや塗膜の高分子工法のシェアをもっと伸ばしていきたい」(田中課長)としている。