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世界最高高さの460メートル 複合型国際金融センターに 中国・上海で94階建てのビルを着工
1997.09.21 12:43
森ビル(森稔社長)では、同社の子会社などが出資する現地法人にて、中国上海市の浦東地区で、地上94階建て、高さ460メートルの世界最高となる超高層複合ビルの建設に着手した。2001年完成を目指す、同ビルの概要をレポートする。
森ビル(東京都港区・森稔社長)が100%出資する子会社のフォレストオーバーシーズをはじめ、都市銀行、生損保、商社、NTT等36社が出資する、上海環球金融中心投資の現地法人では、中国上海市浦東新区陸家嘴金融貿易区で、地上94階建て、最高高さ460メートルの、超高層複合ビル「上海環球金融中心」を着工したと発表した。
同ビルが建設される上海市浦東新地区は、アジアの国際金融・貿易センターを目指す、陸家嘴金融貿易区中心区に位置する一等地。
Z4街区の3万平米の敷地に建設される同ビルは、地上94階建て、延べ床面積は33万5700平米、高さは400メートルを誇る。完成すると、米国シカゴ市のシアーズタワー(443メートル)や、マレーシアのKLCCツインタワー(452メートル)を抜いて、世界一の超高層ビルとなる。
設計には、超高層建築で世界的に評価の高い、ニューヨークの設計事務所、コーンペダーヤン・フォックス・アソシェイウ(KRF)を起用。斬新で、シンボリックなデザインになる予定。
用途はオフィススペースを中心に、高級ホテル、シティクラブ、美術館及び店舗などで構成される、複合型高層ビルとなる。
総事業費は、土地の使用権や取得費を含めて約750億円。施工には清水建設が当り、2001年の完成を目指す。
森ビルではmこれまでに大連市でオフィスビル「森茂大厦」(24階・延床面積4万6500平米)を96年10月に完成させ、上海市浦東新地区陸家嘴金融貿易区中心区には、98年の完成を目指し、「上海森茂国際大厦」(46階、延床面積11万3000平米)を建設中だ。その為、森ビルの対中国不動産投資は3件目となり、積極的な展開が目立つ。