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経営効率や専門性高め 日債銀が第一次社内分社化を実施 債権回収ノウハウを外部にも提供
1997.09.01 13:08
日本債券信用銀行(東京都千代田区)では、邦銀では初めてとなる、社内分社化をスタートさせる事になった。9月1日から開始される、第一次分社化は、日本版ビッグバンを睨み、新たなビジネスチャンスに対応する為、「効率性・金融技術No.1」の銀行を目指して実施されるものだ。
日本債券信用銀行は、9月1日付で、第一次の分社化に踏み切る。そのスタートには、ニュー日債銀(バンキング部門)、マーケット日債銀(マーケット部門)、プロジェクト日債銀(事業推進部門)の3部門を分社化させる。
債権の流動化、担保不動産の証券化等を推進する、ニュー日債銀では、新たなバンキングビジネスを積極化させ、マーケット日債銀では、各種のアセットマネジメント業務を進める。また、プロジェクト日債銀では、遊休不動産等の、内外プロジェクトを展開する。同行が、こうした分社化を実施するのは、経営再建策の一環であり、業務の効率化と機能強化の狙いがある。分社化により、分野ごとのリスクコスト及び責任を明確にし、日債銀全体の経営資源を、戦略的に分配する。これにより、各分社が日債銀の経営方針の下、自律的な業務展開を図る。また、変化の著しい金融環境に応じて業務の編成も、機動的に行い、各分野の専門性をより高める。各分社化した3部門では、日債銀の常務取締役以上の役員が「社長」として経営に当たる。社長には、分社内の予算等の経営資源配分権、人事権等を与え、月1階の頭取と、社長との「経営会議」により、経営の調整を図る。
今回の分社化では、債権回収専門部門に、専門の人材を配備し、債権回収を強化。同行の経営の重荷となっている、不良債権を流動化させ、収益力を向上させるのが大きな特徴。また、「債権回収のノウハウをビジネスとして、外部にも提供し、フィービジネスに育てる目的もある」(日債銀広報部)