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鉄建建設 本社ビルを稼働状態で免震化に 補修事業に本格参入
1997.08.21 16:37
鉄建建設(東京都千代田区)では、本社ビルの免震化工事を来年より実施する。
同ビルは、新耐震基準が制定(昭和36年)された3年前の昭和53年に建設された建物。耐震診断した結果、精密耐震診断では大地震に対して、建物の耐力が約6割程度の安全率であることが判明したため、耐震補強をすることとなった。
免震工事を施すことで、100%近い安全率の達成を目指す。
工事には、現在の業務を続けたまま、地下に免震装置「免震ゴム」を設置する工法を採用した。
免震ゴムは、社屋を支える24本の柱に1基ずつ取りつける。工法の認定を待ち、来年8月に着手する予定で、総工費は約7億円を見込んでいる。
同社は今まで、免震機能を組み込んだ新築ビルを建設した実績はあるが、既存建物に対する施工は初めて。今後、本社ビルの免震化を契機に、耐震化を含めたビルの補修事業に本格的に参入する方針だ。