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オーナーの資金繰り悪化で賃金未払いに テナント移転後に新店舗設計を受注

1997.06.01 11:02

 「こうなったら損害賠償も辞さず」と息荒いのが、店舗設計会社A&Tの植木社長だ。
 ことはある有名イタリア料理店の移転から始まった。他テナントからのクレームにより移転を余儀なくされた店のオーナーは、新店舗の設計をA&Tに依頼。A&Tではビルオーナーから返却される6000万円の保証金を見込み、新店舗の設計を行った。
 ところが完成したのも束の間、ビルオーナー側から、「金が無いから10回に分けてくれ」との依頼。A&Tでは返却金を工事費にと、契約書にて交わしており既に手形も切っている。
 「店を作ってから手持ちがないでは許されない」
 6000万円の未払い自転車操業に陥った植木社長の怒りはもっともである。




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