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竹中工務店 次世代型免震工法を新たに開発 超高層建物や軟弱地盤地域適応

1997.03.21 14:50

 竹中工務店(本社・大阪市)はブリヂストン(本社・東京都)と共同で、150メートルまでの超高層建物や軟弱地盤地域の建物への免震構造の適用を可能にした「次世代型免震工法」を開発した。
 超高層ビルやペンシルビルなどは、地震時に脚部に大きな引き抜く力が働くため、従来の工法では免震構造対応が困難であった。しかし、開発された新工法に用いる高強度積層ゴム「HSR」は、積層ゴムのゴム材料に含まれる炭素の量を増やすなどの改良により、ゴムを従来より高い高硬度ゴムとすることで圧縮・引張りに対する強度を大幅に高め、かつ装置を大型化することで、従来最大で千数百トン程度であった装置1基あたりの支持荷重を2千トンにし、また従来構造耐力がゼロと見なされていた引張り側の抵抗力を600トンに性能アップした。免震効果は従来とほぼ同様で、震度7の地震動を従来の半分から3分の1程度に低減できる。また、単位支持荷重あたりの装置コストは大型化により1割程度安くなる。




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