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三菱地所とIHIの「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」名称は「豊洲セイルパーク」に

2025.03.03 11:58

 IHI(東京都江東区)と三菱地所(東京都千代田区)は、豊洲二・三丁目地区で推進している再開発事業「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」の街区名称を、「豊洲セイルパーク(TOYOSU SAIL PARK)」に決定した。竣工は6月、開業は夏を予定している。

 IHIと三菱地所では、「豊洲セイルパーク」を豊洲二・三丁目地区の最後の大規模再開発に位置づける。名称には、これからの豊洲を推進する帆(SAIL)としての役割を担い、その帆の元に人々が集い交流する公園(PARK)のような開かれた場を目指すという思いを込めた。
 開発地は東京都江東区豊洲。東京メトロ・ゆりかもめ「豊洲」駅に近接し、商業施設「アーバンドックららぽーと豊洲」に隣接する街区。計画ではA棟とB棟の2棟のオフィスビルを建設し、2棟をつなぐ大屋根広場、街区周縁部の緑地空間の整備などを通じて、新たな交流・発信拠点となることを目指す。
 A棟は敷地面積約6600㎡、延床面積約4万7000㎡。事務所、展示スペース、駐車場などで構成する。
 B棟は「豊洲セイルパークビル」と名付けられた、敷地面積約1万2893㎡、延床面積約8万9000㎡の複合ビル。オフィスのほか、店舗、インキュベーション施設「LIFESTYLE LAB『TOYONOMA』」、シェア企業寮「TRIAL HOUSE『TAMESU』」など豊洲エリアになかった機能を導入する。
 39戸のシェア企業寮は、GOODTIME(東京都渋谷区)が運営予定。「試して『ミ』になる」がコンセプト。
住環境で新しい製品やサービスの実証実験を行うことでビジネスに貢献。また、屋上菜園や食を通じた取り組みにより、日々挑戦し続けるワーカーの健康的な暮らしが身につき、企業の健康経営にも寄与する。
 インキュベーション施設の運営はコクヨ(大阪市東成区)が行う予定。スタートアップから大企業、子供から大人まで、誰もが気軽に立ち寄れるお茶の間のように開かれた場所を目指し、ライフスタイルに寄与するビジネスを創出する。施設は総床面積約1500㎡で、リビングのようなメイン空間、企業の活動拠点となる個室やコワーキングエリア、シェアキッチン、イベントを開催できるる大会議室、製品展示エリアなどを備える。
 インキュベーション施設で生まれた製品やサービスは、シェア型企業寮の入居者が暮らしの中で試すことができる。また、地域住民やワーカーなど、本街区を訪れる多様な人々が新製品・サービスをフィードバックする「テストマーケティングコミュニティ」の活動を通じて、豊かな「まちづくり」から、豊かな「くらしづくり」を進めていく構想。




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