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キュラーズ 市場規模は拡大一途 1年間で60億円を投資し7物件取得
2017.02.06 16:56
トランクルーム運営大手のキュラーズ(東京都品川区)は、昨年1年間だけで東京都心部を中心に延べ60億円に及ぶ大型投資を決行。創業以来初めてとなる新築用物件2カ所を含む7物件の取得に成功した。ユニット数は平成19年以来最大規模となる延べ3200ユニット。合計ユニット数は前年比10%増となる3万5000ユニットを超え、店舗数は全国59店舗体制へと飛躍。成長を続けるトランクルーム需要を背景に、東京23区を中心とした首都圏全域を対象に、今後も更なる積極的な物件取得活動を行っていくとしている。
同社は「新たに獲得した7物件は、いずれも収納サービスに対する高い潜在需要が見込まれるエリアでの新規出店となり、大きな反響が予想されます。キュラーズとして初めての246号沿い物件となる池尻大橋店は、首都高速道路からの視認性にも極めて優れ、周辺地域へのトランクルームサービスの認知向上に大きな効果が期待できます。また、東京を中心に物件取得を進めてきた中で、千葉エリア初となる市川インター店を市場外取引にて取得致しました。いずれの物件も視認性、利便性に優れた立地での出店となり、収納のためだけに考えつくされたトランクルーム専用施設として、周辺地域での高まる収納ニーズに応えるべく、2017年1月より順次オープンとなる見込みです」とする。
キュラーズの調査によるとトランクルーム市場は近年のメディア露出の増加・サービス認知度の向上とともに市場規模は拡大の一途を辿り、店舗数は市場全体で全7300店舗に達し、ファミリーレストランの店舗数(約9000店舗)に匹敵する規模へと大きく拡大しているという。延べ室数は34万室を超え、約470億円の市場規模へと飛躍的な成長を継続中だ。同社は「現在の市場拡大が続くと仮定した場合、東京オリンピックが開催される2020年には700億円を超える市場へと成長する可能性を秘めています。日本のトランクルーム市場は、10世帯に1世帯が利用しているといわれるトランクルーム(セルフストレージ)先進国のアメリカに比べ、普及率0・3%(350世帯に1世帯の利用)と先進国の中では依然低い水準にあります。キュラーズでは、増加の一途を辿るトランクルーム需要に対し、都心に住まう生活者の人々の新たな都市機能の一部としての役割をうべく、今後も出店拡大を進めてまいります」としている。