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コインスペース 空店舗・空スペース・空席を利用した遊休資産の収益化

2017.01.30 11:12

 コインスペース(東京都港区)は、今月23日に誰でも簡単にスペースを借りられるウェブサービス「コインスペース」を公開した。「居場所を提供する10分からの時間貸し」をコンセプトにカフェでもレンタルスペースでもないスペース貸し店舗の新業態を展開する。
 代表取締役の佐藤悠太氏は「サードプレイス(自宅や職場ではない第三の居場所)でいうコミュニティ形成の場としての考え方に加え、自分がスキルアップや仕事をする場を提供することを目的にしています。クラウドソーシングなどといった働き方の変化による作業場所確保の需要やカフェのように手軽に立ち寄れる場所の需要、空いている空間や空席を収益化するためのシステムです。主にビジネス関連ユーザーが5~6割程度、一般の方は英会話レッスンなどのスキルアップや手芸などの用途で男女問わず利用されています」と語る。
 これまで、デジサーフ(神奈川県藤沢市)の事業として、「東急プラザ」、「渋谷ハイマンテンビル」などで出店。その後、デジサーフからコインスペース部門の事業譲渡を受け、昨年1月「コインスペース」を設立。9月から渋谷区観光協会と連携した運営を行うなど通算で約20万人が利用をしてきた。
 今回はじめて企業向けのシステム導入提供店となる「ぷん楽」(東京都渋谷区)は、個室付きダイニングバーを営業していたが、営業時間外の効率的な収益化を期待してコインスペースと提携した。
 既存店舗の空間を生かした運用が主な事業モデルとなっているコインスペース。店舗形態により飲食の有無や提供サービスなどの運用、料金モデルも異なる。導入コストは既存店舗であればウェブシステムの導入のみ。売上・利用者数・予約状況などはクラウド上で共有される。収益は売上げ応じて折半となり、運用に際してシステムや店舗設備が必要な場合は、契約状況によって比率が変動するが、実質導入コストは掛からずに即日運営も可能なシステムとなっている。物損等を起こすなどした場合にも同社で東京海上日動火災保険(東京都千代田区)の損害責任保険(一部免責事項有り)に加入することで店舗の運用障壁も低減できる。
 スマートフォンやタブレット端末普及とテクノロジーの発展により、空店舗や空スペースを利用した遊休資産の貸出といったシェアリングエコノミーの活発化が今後も期待できる。レンタルオフィスやコワーキングスペースとはまた異なる事業展開と、隙間空室・規模を問わず展開できるこのモデルは空室活用の手段としても期待できる。




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