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三井住友海上火災保険/あいおいニッセイ同和損害保険 管理所業者向け「空家賠償責任保険」発売
2017.01.16 13:17
三井住友海上火災保険(東京都千代田区)、あいおいニッセイ同和損害保険(東京都渋谷区)は10日、2月1日以降始期契約から空家管理事業者を対象に「空家賠償責任保険」の販売を開始すると発表した。
全国規模で空家の増加が見込まれ、適切な管理がなされていない空家の問題が表面化する中、空家の所有者に代わり管理を行う「空家管理サービス事業」に参入する事業者が急増。空家管理を委託する所有者も増えつつある。そうした中、空家の管理・所有に起因する事故の発生も想定されることから、両社は空家管理事業者や所有者が被る賠償損害・費用損害を補償する新商品として「空家賠償責任保険」を開発するに至った。
保険商品として空家管理事業者向けは業界でも珍しい。管理事業者の業務遂行上の事故で生じた賠償責任の他、所有者が空家を原因とした事故で生じた賠償責任も対象。別荘や賃貸・売買用に管理している住宅は対象外となる。契約者は管理事業者とし、国内にある管理物件(空家)を包括してカバー。保険料は戸建てと共同住宅の2本立てとなり、1戸ごとに設定する。支払い限度額と免責金額は5つの契約パターンから簡易設定が可能。
●空家管理事業者が負担する損害賠償責任
・空家の簡易清掃を実施中、室内の壁を壊した
・各種点検の終了後、電気を消し忘れてしまい無駄な電気料金が発生した
・各種点検の終了後、空家の鍵を締め忘れたため、家財が盗まれてしまった
●所有者が負担する損害賠償責任
・空家の外壁が剥がれ落ち、通行人が怪我をした。民法717条に基づき所有者責任を問われた