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三菱地所 「多目的壁面作業ロボ」を活用した外窓清掃の実証実験を開始
2019.02.25 18:37
超高層ビルでは日本初 清掃以外の作業も検討
三菱地所(東京都千代田区)は日本ビソー(東京都港区)と共同で、「多目的壁面作業ロボット」を活用した外窓清掃の実証実験を実施する。
三菱地所では昨今の人手不足に対応し、新技術を活用することでより効率の良い施設運営管理業務を確立すべくさまざまな実証実験等を重ねている。今回の実証実験もその一環で、2月28日~3月15日の16日間、「新丸の内ビルディング」で実施する。ゴンドラによる高所作業で、多関節アームを搭載した「多目的壁面作業ロボット」を使い外窓を清掃する。なお今回の実験は、超高層ビルでは日本初という。
従来の外窓清掃は窓面の大きさに合わせた無人の自動清掃ユニット数台、もしくは有人で行ってきた。作業ロボットの導入により清掃性能や清掃効率等の向上、及び軽量化により汎用性も高めて既存の無人自動清掃・有人清掃の代替を企図していくほか、外壁調査・診断やシール打替え等の諸工事等にも活用できる多目的な壁面作業ロボットの実現を目指す。人手不足に直面しているビルメンテナンス業界の働き方改革に繋がる可能性も期待できることから、今回両社で実証実験を行うこととなった。
既存の自動清掃ユニットが清掃できるのは、縦または横方向のみ。一方作業ロボットはアームの可動範囲が広く、人が行う清掃動作を記憶させることで縦横自在に道具を動かせるため、清掃のクオリティ向上が期待されている。また外気温の影響なく作業を進められるほか、執務室内に対して作業員の視線を感じさせずに作業することでテナント満足度の向上も期待されている。
また作業ロボットに別の道具を使用させることで、外窓清掃以外にも外壁調査・外壁診断や塗装・シール打替え等の諸工事、広域災害の建物診断等、多目的な活用も検討している。
三菱地所グループは様々な企業等との連携による新技術の導入を通じ、より先進的かつ効率的で付加価値の高い施設運営のあり方を追求するとしている。今後は人手不足社会の到来も見据え、ロボットやAI等も活用した、より安全・安心・快適で、楽しい街づくりを目指すという。