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森トラスト 米国子会社を設立し海外不動産投資を加速
2016.12.12 17:08
ボストン中心部でオフィスビル2棟取得
森トラスト(東京都港区)は、米国における海外投資事業を推進するため、先月7日、米国子会社である森アメリカ社を設立し、同15日付で米国マサチューセッツ州ボストン市に所在するオフィスビル2棟の不動産売買契約を締結した。取得予定日は来月5日付となっている。
森トラストは今年6月に伊達美和子新社長が就任。それに伴い発表した中長期ビジョン「Advance2027」において、総額8000億円規模の投資を想定して事業を推進している。その中の重要な事業戦略の一つとして、海外における新たな商機獲得と、世界的な経済沿道の中でも安定した資産ポートフォリオの構築を目指し、「海外不動産への投資」を掲げている。今回のボストンでのオフィスビル2棟の取得は、中長期ビジョンの方針に沿って実施されるものである。
取得予定の物件は、ボストン市内の周辺に高級ブティックやレストラン、ホテル、高級住宅が集中し、オフィスエリアとしても人気の高いバックベイ地区に位置している。取得する2棟のビルは建物賃貸可能面積が合計約8万㎡、エリア内で希少なAクラスの近代的高層ビルと、築100年超の歴史を持つ建造物であり、安定資産として価値が高い物件である。今回の取得に合わせて、森トラストの伊達美和子社長は「森トラストグループは、これまで日本においても『選択と集中』の観点から、ロケーション、クオリティを重視してまいりました。今般、米国の中でもプライムエリアに位置し、機能性・デザイン性など非常に高い評価を受ける本物件が当社のポートフォリオに加わることで、さらなるステージが開けることを期待しています」とコメントしている。