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東急不動産 「渋谷ソラスタ」竣工 IoT活用でスマートオフィスを提供

2019.03.25 15:22

 東急不動産(東京都港区)は、同社と地権者が組成した道玄坂121(東京都渋谷区)を通じ開発していた「渋谷ソラスタ(SHIBUYA SOLASTA)」が、全フロア契約満了で今月29日に竣工すると発表した。

 東急不動産は、2012年に「building smiles~はたらく人を笑顔に~」というオフィスビル事業のコンセプトを定め、このコンセプトに基づき、ワーカーに寄り添ったオフィスビルの開発・運営を推進してきた。今春より「働き方改革」についてより具体的な取り組みが求められ、企業にはより生産性の高い新しいワークスタイルが求められる。同社は、テナントニーズが増々多様化していくこれからの時代においては、オフィスビルも単なる「働く場」を提供するだけでなく、よりワーカー目線の「働き方のサポート」が必要となり、ハードに留まらずソフトも含めたオフィス価値の提供をしていくことが重要になると考えた。
 「渋谷ソラスタ」では、オフィスビルに求められる高い設備スペックやBCP機能はもちろんのこと、ワーカーのサードプレイスとしても利用可能な充実した共用スペースを多く設置することで、ワーカーの知的生産性の高い働き方を促す。また、ワーカーの利便性向上と働き方改革サポートのために、様々なテクノロジーを取り入れたIoTサービスを導入する。加えて、植物の力を活用することで、ワーカーの業務効率や生産性の向上、コミュニケーションの活性化等に寄与するオフィス作りを目指す「Green Work Style」を、同物件においても推進している。また、ダイバーシティへの取り組みとして、祈祷室やオールジェンダートイレも設置した。
 さらに同物件ではアプローチから屋上に至るまで、自然を感じながら、より生産性の高いワークスタイルがが実現できる環境や仕組みを提供する高さ約5mのベンジャミンなどの植物を配置することで、室内に居ながらも自然の木漏れ日を感じるエントランスを実現。また、エントランス内の照明には「サーカディアン照明」を採用し、自然光に合わせて照明の色温度を変化させることで、人間本来の生体リズムに合わせた照明制御となり、オフィスワーカーの知的生産性に寄与する。




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