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世界初 等身大バーチャル警備員が警備・受付
2019.05.07 14:59
AIを活用しあらゆる事態に対応可能
セコム(東京都渋谷区)、AGC(東京都千代田区)、ディー・エヌ・エー(東京都渋谷区)、NTTドコモ(東京都千代田区)は、世界初となるAIを活用した警戒監視などの警備や受付業務が提供可能な「バーチャル警備システム」の試作機を開発した。
日本社会は深刻な人手不足に直面しており、警備業においては有効求人倍率が約9倍に達するなど高まるセキュリティニーズと、それを担う人材の量的なアンマッチが生じている。特に有人施設などにおいて、常駐警備員に頼った警備を維持・拡大していくことは人件費の影響によるサービス価格の高騰を招く恐れもあり、社会に広く「安全・安心」を普及させていくためには新たな解決策が必要となっていた。
今回、開発した「バーチャル警備システム」は、常駐警備員が提供してきた業務のうち、警戒監視、受付などを、現実空間を映しこむミラーディスプレイ上に3Dモデルとして表示した「バーチャル警備員」が提供し、対処、緊急対応など熟練した常駐警備員ならではの能力と組み合わせて、新たな警備のあり方を実現するもの。
同システムは、契約施設の内部エントランスの入り口等に設置して使用することを想定している。また、「バーチャル警備員」としては男性・女性の2キャラクターがあり、用途によって使い分けることができる。
最新のテクノロジーの力で人の力を増幅することで、常駐警備員配置の効率化、有人施設における受付を含む警備強化を、コストを抑えながら実現し、より多くのニーズに応える。
同サービスは、日本初の警備会社として同社がこれまで培ってきたセキュリティのノウハウに、AGC、DeNA、NTTドコモ各社の最新技術を掛け合わせて実現したオープンイノベーションの成果である。
4社は「バーチャル警備システム」の2020年の実用化に向け、今後も連携を強化し「安全・安心・快適・便利」な社会の実現に向けて取り組むとしている。