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森トラスト 新社長に伊達美和子氏 中長期ビジョン「Advance2027」を発表

2016.07.04 13:57

2027年度まで6000億~8000億円を投資
 森トラスト(東京都港区)は先月30日、伊達美和子氏が新社長に就任したことに伴い、グループの安定的な成長の実現を目指して中長期ビジョン「Advance2027」(2016年度~2027年度)を発表した。
 森トラストグループは創業以来、3つのステージを展開してきた。創業期にあたる「第1ステージ」、資産ポートフォリオの選択と集中による財務基盤の強化を図った「第2ステージ」、不動産・ホテル&リゾート・投資の3事業を発展させた「第3ステージ」を経て現在に至る。今回の新社長就任に伴い新たに森トラストグループの「第4ステージ」が始動する。
 「第4ステージ」では、創業者である森泰吉郎氏から現会長の森章氏へと受け継がれてきた「創意工夫と試行錯誤による生産性の向上」、「高度な知識と合理的計算を結集した総合力」、「冷静な判断力、行動力と心意気」といった創業家精神を継承するとともに「Out of the box ―枠にとらわれない柔軟な発想―」、「Innovation ―コネクティングドットの発想―」、「Globalism ―グローバリズムへの対応―」の3つの視点で変化する社会ニーズに応え、新たな都市の価値を創造することで社会から信頼される企業として社会貢献を果たしていくものとしている。
 ビジョン達成のためのアクションプランとして不動産事業においては「選択と集中」、「最適複合」、「国際都市機能の強化」を基本理念として、具体的な計画として「虎ノ門トラストシティワールドゲート」や「(仮称)赤坂二丁目プロジェクト」を挙げた。ホテル&リゾート事業においては「ラフォーレホテルズ&リゾーツ」5施設の「マリオットホテル」へのリブランド計画、都心部で2つ、地方・リゾート地で5つの新規ホテル開発計画を掲げ、事業を通じて日本の観光先進国たる地位の確立に寄与していくものとしている。投資事業においても多様な投資手法を用いて「安定性」、「持続性」、「成長性」に重点をおいた投資を行い、時代に即応した最適な事業・資産ポートフォリオを構築する。総投資額は6000~8000億円を予定している。
 伊達氏は「現会長の言葉で印象的だった『物事は水晶の玉であり、見る角度によって色は変わる』という言葉を胸に、数字だけでなく感覚的な部分も大事にし、多角的に物事を見据えて全体のバランスを考えてながら経営をしていきたいと思います。今後は今までにやっていない海外事業、海外投資事業に対しても力を入れていきたいと考えています」と抱負を語った。




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