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戸田建設 迅速・安全な避難誘導を実現する 建設現場火災報知システムを開発
2019.05.13 17:22
戸田建設(東京都中央区)は、新築工事中の建設現場における地下階の火災報知システム「TO―FAS(TODA FIRE ALARM SYSTEM)」を開発した。
同システムは、建設現場における地下階での万一の火災に備え、逸早く現場作業員に火災を知らせ、安全に避難階へ誘導する新たな仕組み。
東京消防庁管内で建設現場からの火災は毎年約100~200件発生している。東京消防庁は2018年11月「新築工事中の建築物における避難対策等の強化について」(30予防第726号)を発令した。
同通達による防火安全対策は、特に「地階から避難階に至る避難経路の安全確保」として「階段出入口への避難口誘導灯等の設置」、「階段室内への非常用の照明装置等の設置」の事項を指導している。
この指導を基に、同社は新築工事中の地下階において逸早く現場作業員に火災を知らせ、避難誘導を行うことを目的として、無線式感知器(パナソニック ライフソリューションズ社製)を用い、感知器と連動して音と光(フラッシュ光)で安全に避難階に誘導することができるシステムを開発した。
煙感知器(親機・子機)は無線式・電池式で配線工事が不要なため、現場の工程進捗に応じて容易に感知器を移設することができる。煙を感知すると感知器(子機)から感知器(親機)に無線で発信すると共に、警戒エリアの感知器全てが鳴動し火災を知らせる。
感知器(子機)からの信号を受信した感知器(親機)は中継アダプタに信号を発信し、階段出入口に設置した光る警報ブザーが音とフラッシュ光を発し作業員を階段室へ避難させる。また、停電時はUPS(無停電電源装置)より電気を供給し、光る警報ブザーより音とフラッシュ光にて階段室へ避難誘導をさせる。
避難階の案内看板や仮囲い等にパトライトを設置し、地下階の火災発生を音と点滅により避難階の作業員に早期に知らせることができる。
建設現場で火災が発生し停電した場合は、地下階での避難が困難となり、人命を損なう重大事故に繋がる可能性がある。
同社は、このような事態を回避できるよう同システムを開発した。今後、順次現場に展開し、安心・安全な作業環境の整備に努める。