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NTTドコモ/コインパーク、ほか 都心の駐車場不足を解消
2016.06.13 17:36
IoTde狭小地でも安価に駐車場を開設
NTTドコモ(東京都千代田区、以下ドコモ)はコインパーキングの初期投資を大幅に削減できる「docomoスマートパーキングシステム」を開発したことを発表。同システムとプレステージインターナショナル(東京都千代田区、以下PI)及びプレミアモバイルソリューション(東京都千代田区、以下PMS)が運営する保守・運用サービスと組み合わせコインパーク(東京都新宿区)及びシェアリングサービス(東京都新宿区)の一部駐車場にて今月13日から実証実験を行う。
「docomoスマートパーキングシステム」は車の入出庫を感知する機能を搭載したIoT機器「スマートパーキングセンサー」、通信モジュールを搭載したゲートウェイ、及びクラウド上の駐車場管理サーバーから構成されるシステム。駐車場運営事業者は今まで採算が合わない小規模な土地においても工事期間が短く、安価にコインパーキングの開設、運用が可能。遊休地の一時的な駐車場への利活用が進むことで都心や住宅街における慢性的な駐車場不足解消につながる。
ドコモイノベーション統括部企業連携担当課長の岡本健志氏は「このシステムによって今まで活用されていない遊休地を収益性のあるものにできると考えています」と話す。
「スマートパーキングセンサー」は基盤設計からすべてドコモ内で内製化しておりスピード感のある設計・開発が可能。これにより柔軟な対応とフレキシブルな設計ができるのが強みといえる。
この実証実験においてドコモは同システムの提供・運用、実証実験にかかる計画・立案の実行。PI、PMSは不正駐車の監視や駆けつけサービスなどの保守・運用サポート、問い合わせサポート対応を行っている。また、既存の駐車場運営事業者であるコインパーク、シェアリングサービスが運営する一部の駐車場において「スマートパーキングセンサー」及びシステムの実用性や信頼性を検証していく。さらに10月よりシェアリングサービスの駐車場予約サービス「トメレタ」のサイト・アプリから予約することでドライバー向けに同システムを試験的に提供する予定だ。
岡本氏は「今後、当社の取り組みのパートナーとの協創による価値創造『+d』を通じて駐車場運営事業者の効率の良いコインパーキング運営支援とドライバーの駐車場探しのストレスを解消するとともに将来、自動運転やカーシェアリングなどを見据えた街づくりの実現を目指していきます」と話す。