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大和証券 魅力的な不動産商品への投資機会を提供
2019.08.19 14:36
大和証券グループ本社(東京都千代田区)は8月9日開催の執行役会において、サムティ・レジデンシャル投資法人(東京都千代田区/以下「同投資法人」)及び運用会社のサムティアセットマネジメント(東京都千代田区/以下「同資産運用会社」)との新投資引受契約の締結による第三者割当増資引受により、同投資法人の投資口5万5319口を追加取得すること。及び当該第三者割当増資の完了後、投資口1663口を市場から追加取得し(以下、各追加取得を総称して「同追加取得」)、同投資法人を連結子会社化することを発表した。
同社は昨年度からスタートした中期経営計画「"Passion for the Best"2020」において、伝統的な証券ビジネスを核に、外部ネットワークや周辺ビジネスを融合させたハイブリッド型総合証券グループとして「新たな価値」の提供を目指している。その一環として、不動産・インフラ関連を対象とするアセットマネジメントビジネスの運用資産の多様化などによる、オルタナティブ投資商品の拡大を戦略の一つとして掲げている。
現在、同社では大和リアル・エステート・アセットマネジメントにおいて5つの投資法人を運用しており、運用資産額は約9000億円に上る。また、2018年2月に同投資法人の第三者割当増資の引受けと併せて同資産運用会社に資本参加を行い、6月には国内外の不動産市場における新たな展開を通じた両社の成長及び企業価値の向上を目的に、サムティ(東京都千代田区)と資本業務提携契約を締結した。
今回、更なるアセットマネジメント事業の拡大・強化及び運用資産の拡大の一環として、同投資法人の第三者割当増資の引受、子会社化を行う。同社は、物件情報の提供、ブリッジファンドへの資金供給、加えて同投資法人の金融費用の削減を通して投資口価値の向上に積極的に関わり、同投資法人のバリューアップに協力していく。
また顧客との接点を拡大し、多様化するニーズを的確に捉えるため、営業所の出店や既存店の統合等による保有不動産効率化、合理化を行う構造改革を行っているが、サムティとの資本提携により、サムティの不動産開発機能を活かした同社保有不動産の開発が可能となり、同投資法人への売却を含めたバリューチェーンの構築が可能となる。加えて、同社とサムティとの資本業務提携契約には、富裕層向け不動産販売及びクラウドファンディングの協働が含まれており、同投資法人が不動産を売却する場合には、同社の顧客に対して魅力的な不動産商品への投資機会を提供することが可能となる。
こうした取り組みは、地方でのレジデンス、ホテル開発等を活発にすることにより、地方経済の発展に繋がるため、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)における「働きがいも 経済成長も」、「住み続けられるまちづくりを」に資するものとなる。
大和証券グループは、SDGsが掲げる「パートナーシップで目標を達成しよう」の考えのもと、今後も様々な専門性のあるパートナーと外部連携を検討し、ハイブリッド型総合証券グループとして「新たな価値」の提供、SDGsの達成を目指す。