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ミサワホームと青木茂建築工房 築45年の旅館を「リファイニング」
2019.09.16 11:59
ミサワホーム(東京都新宿区)は、リファイニング建築を提唱する青木茂建築工房(東京都渋谷区)と共同で、築45年の老舗旅館のリニューアルと耐震化工事を実施した。
リファイニング建築とは、既存建物の耐震性や耐用年数を向上させる手法を指す。ミサワホームは2015年、リファイニング建築を数多く手掛けてきた青木茂建築工房と提携。築50年超の職員住宅や、築36年の専門学校を賃貸住宅に「リファイン」させてきた。今年4月には非住宅を中心としたストック活用提案を加速させるため、100%出資の新会社、MAリファイニングシステムズ(東京都新宿区)を設立。同工房の青木茂代表が取締役に就任している。
ミサワホームのリファイニング建築の取り組みは今回で3例目。鳥取県のはわい温泉に建つ敷地面積6966㎡、延べ床面積1万4316㎡、S造地上8階建ての温泉旅館を再生させた。
耐震改修促進法に基づく「要緊急安全確認大規模建築物」に該当していた当旅館に対し、外観や内観の風情を残したまま耐震改修工事を実施。眺望が魅力である旅館の特徴を損なわないようブレースによる補強は行わず、既存の壁を補強することで耐震性を確保した。
また旅館の核でもある浴場もリニューアル。リファイニング建築の特徴でもある「営業を継続しながらの工事」により設備やデザインを一新した。
ミサワホームでは、リファイニング建築を通じて、耐震改修の促進や空き家問題などの社会的課題の解決に向けた提案を加速させていくとしている。