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新日鉄興和不動産 解体予定ビル全体を活用した防災訓練を実施
2016.04.18 12:17
臨場感あふれる内容に参加者から驚きの声
新日鉄興和不動産(東京都港区)は14日、災害対応能力向上を目的として東京・五反田にある解体予定の「第28興和ビル」にて同社の保有・共有ビル入居者を対象とした防災訓練を行った。
ビル事業本部運営管理部長の落合洋平氏は「品川消防署の協力を得て今回の防災訓練を開催することができました。ビル全体を活用した思い切った訓練ができるものと思います」と挨拶をした後、防災訓練がスタートした。
同社所有・管理物件テナント企業から37名、西五反田一二三町会から5名の計42名が訓練に参加した。参加者を5つの班に分けて訓練がスタート。消火器訓練、煙内避難訓練、エレベータ閉じこめ救出訓練、地震体験訓練、屋内消火栓放水訓練の計5つの訓練を行った。
消火器訓練では実物の消火器を室内で使用することで消火器からでる大量の粉末を体感することができた。参加者は「部屋中が粉まみれになるのが想像以上に早く、驚きました」と本物の消火器の威力と注意点を実感した。
また、煙内避難訓練においては室内に実際にスモークを炊き、参加者が煙に満ちた部屋を歩く訓練となった。スモークが炊かれた室内の床にはポーチで歩行を促すサインが置かれていたが屈んだ姿勢を維持して歩いていてもわずか数十cm先しか見ることができず、改めて煙の危険を肌で感じていた。
それ以外の訓練においても普段体験できない訓練に参加者は充実した様子を見せ、改めて災害の怖さや避難における心構えや事前準備の大切さなどを実感していた。