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野村不動産ホールディングス 電力調達新会社「NFパワーサービス」設立
2016.04.11 13:11
デベロッパーとして初の小売電気事業者に
野村不動産ホールディングス(東京都新宿区)は電力小売全面自由化に向けて、ファミリーネット・ジャパン(東京都品川区、以下FNJ)と共同出資による新会社「NFパワーサービス」を設立。2月23日に資源エネルギー庁よりデベロッパー系として初の小売電気事業者の登録を受けた。
平成24年よりマンション高圧一括受電サービスの仕組みと情報通信技術を融合した省エネ・省コストを促すサービス「enecoQ(エネコック)」を野村不動産とFNJで共同開発し、野村不動産が分譲する59物件5674戸(今年2月現在)に提供してきた。平成26年には管理会社である野村不動産パートナーズ(東京都新宿区)とFNJの業務提携によるサポート体制のもと、分譲マンション「プラウド」への「enecoQ」及び既築マンション向け高圧一括受電サービスの提供を開始した。
「NFパワーサービス」はこれまでの「enecoQ」で培った高い需要予測モデルを基に電力調達を効率的に行うことが可能。これにより野村不動産パートナーズが提供するマンション高圧一括受電サービスの料金メニューを拡充し、入居者(専有部分)及び管理組合(共用部分)の双方がメリットを得られる料金メニューを構築した。一括受電化によってマンション全体で得られたメリットを管理組合の要望に合わせたオーダーメード型の料金メニューで分配することにより、個人の電気代割引と管理費収支改善の両立が可能となるのが最大の特長。
今後、マンション高圧一括受電サービスでの電力供給のほか、同社グループで保有、管理するオフィスビル、商業施設等への導入を視野に新たなエネルギーサービスの開発・拡充を図り、顧客サービスの向上に努める。