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大林組 ロボットで外壁タイル診断 省力化・高度化 検査期間を最大50%まで短縮
2016.04.11 13:19
検査期間を最大50%まで短縮
大林組(東京都港区)は、建物の外壁タイルの検査・診断処理を高速・高効率化した新型外壁検査システムを開発した。
今回開発した新型の外壁検査システムは、旧型システムより自動操作の範囲を拡大し、さらにフレキシブルな動作を可能とする新たな機構を追加したことでより一層の省力化及び高度化を実現した。また、診断結果を自動的に記録、整理する機能を備えており、検査報告書作成に要する作業も大幅に省力化する。
最大の特長は自動検査の対象範囲を拡大したことにある。ロボットを建物屋上から吊り下げて検査を行う。左右に伸縮するアーム上をスライドすることで、最大3600mm幅のタイルの列を10秒程度で効率よく検査でき、かつ従来の検査システムでは困難であった窓や庇など障害物周辺の検査が可能になった。さらに作業員の立ち入りを最小限に抑えられることから建物使用者のセキュリティ、プライバシーも向上する。
カメラで目地を認識し、タイル中央部を1枚ずつ高速で打診しながら、画像を自動撮影する。検査アームの伸縮により障害物周辺の検査が可能になったことや、一度に検査できる幅が3600mmと拡大したことも含め、最大検査効率は80㎡/h(約500㎡/日)へと向上した。作業員による検査や旧型システムと比較して、検査期間を最大で50%程度に短縮できる上、より正確な検査を出すことが可能だ。