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<ビル業界トピックス>オフィスビル美観向上へ 鹿島が人工軽量土壌開発 植栽により屋上が彩色豊かに

1997.01.21 13:54

 鹿島(東京都港区)は、建物屋上の緑化システムを目的として、屋上用人工計量土壌「ケーティソイル」をタケダ園芸と共同開発した。
 同社リニューアル技術部・山崎部長によれば、「通常、ビルの屋上はコンクリートが剝き出しで、日興の照り返しが激しいため、特に都心部では真夏の夜間温度低下の妨げになるなど、地球環境負荷の原因として問題となっています」という。その対策としては、「屋上に幾らかまとまった植物を植えることが最も効果的」(同氏)。しかし、ビル屋上に自然土を撒くと、重量の超過や防水設備の劣化の可能性が高く、また、水はけの悪さから植物の根腐が発生しやすいため、従来屋上緑化は実施され難かった。
 重量は自然土の約2分の1で、費用は1㎡当たり3万円。費用含有型。市販のプラントボックスを利用し人工軽量土壌を入れる。ボックスの深さを調整すれば、1~2メートルの灌木も育てることが可能。情操面でのヒーリング目的で、病院屋上や保養所屋上でも利用されている。
 同社では今後、屋上の緑化リニューアルプランとして、既存建物向けに販売を強化する意向だ。




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