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森ビル子会社が中国大連に建設24階オフィスビルが好稼働 主要テナントは大手都銀 入居率70%超える水準に

1997.02.01 17:16

 森ビル(東京都港区・森稔社長)では、中国・大連に於けるオフィスビル建設を進めていたが、昨年11月、無事竣工、オープンした。現在は、日本企業を中心として、テナント誘致も進んでいると言う。詳しい概要を報告する。
 森ビル(東京都港区・森稔社長)の子会社(100%出資)、フォレストオーバーシーズが中核として共同出資している大連森茂大厦有限公司が進めていた、「森茂大厦」が昨年11月に竣工し、好稼働を維持している。
 中国現地法人、大連森茂大厦有限公司が完成させたオフィス物件は、中国大連市崗地区に建つ、地下2階、地上24階の高層事務所ビル。敷地面積は約1200坪弱に建設された同ビルは、延床面積約1万4000坪強。ワンフロア面積も約400坪強と、余裕のあるオフィス空間を構築している。また、オフィスレイアウトの基本単位には、3.2メートルのモジュール(間仕切り可能な最小単位)を採用。天井高も、日本国内の標準高となりつつある2.7メートルを確保している。
 さらに、地上24階の最上部には、会員制クラブを設け、テナント専用の食堂やシャワールームも完備させるなど、施設面の充実を図り、外資系企業にとっては、国際水準のオフィスを提供出来るよう、各所に配慮が施されているのが特徴。
 現在大連市では、中国の経済拠点として、急速な経済発展を遂げ、日本のみならず、各先進国の企業進出が目ざましい。その為、良品なオフィススペースが不足しており、こうした状況を踏まえ、同社では急ピッチでオフィスビルの建設を進めていたもの。
 総事業費約89億円(土地の使用権を含む)を懸け完成した同ビルの稼働状況は、入居契約を含め70%を超えている水準。主要テナントには、日本企業では、さくら銀行を始め、第一勧銀、東京三菱など、各都市銀行、さらに、伊藤忠、住友、丸紅など大手商社も入居している。また外資企業では、鮮京、MOBILなど、日本、欧米など60社を超える企業が、誘致されている。




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