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TV同軸用い既存物件をLAN構築 インターネット対応ビルへ実験を開始 新日本通信など3社共同で

1997.02.21 16:43

 デジタルペーパー(京都市)、新日本通信(本社・大阪市)とテレウェイ(日本高速通信 東京都台東区)の3社は、この程共同で既存のオフィスビルや寮、マンションをLAN構築によりインターネットが自由に利用出来るマルチメディア対応の最新インテリジェントビルにする実験を開始した。
 これは、テレウェイが提供する高品質型インターネットサービス「Teleway Sirius」と、特別第二種電気通信事業者である新日本通信の「C&Oサービス」と呼ばれるシステムのノウハウ、情報系ベンチャー企業のデジタルペーパーのLAN技術と販売ノウハウ、そして、ランゲート(本社・京都府)が製造するTV共聴型LANシステム「WebGate」により構成されるもの。
 具体的には、オフィスビルや寮、マンションに設置されている既存のTV放送受信用のアンテナ端子を、TVケーブルにコンピュータのデータとTV用映像信号を同時に使用することができる「WebGate」に交換する。そしてLANを構築し、インターネットサービス「Teleway Sirius」に接続することで、ビル全体をマルチメディア化する、というもの。
 従来、LAN構築するためには、専用のケーブル配線やはいかんこうじが必要とされてきた。しかし、このシステムは、TV同軸ケーブルを共用するため、工事費用が大幅に低減化することが可能だ。更に、インターネットの専用線接続により、低コストで高速なアクセス環境を実現することができる。
 最初の実験は、東京都三鷹市の東海銀行系情報処理の会社の寮で今年3月までに行う予定。今後、3社では、実験の成果を踏まえ、同システムの導入を全国規模で行っていきたいという。




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