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ニチメンが事務所ビル建設 賃貸事業に本格的進出 大阪・御堂筋1500平米の所有地を開発
1997.02.21 16:52
大手総合商社であるニチメン(本社・大阪市 渡利陽社長)が、本格的なビル経営に参入する。大阪・御堂筋約1500平米の所有地を開発する方針だ。平成11年春に竣工を目指しているが、完成すれば同所における50メートルビル適用第一号となる予定だ。
ニチメンではこの程、大阪市御堂筋にある自社所有地にある高層オフィスビルを建設、賃貸事業を開始することを発表した。
この予定地は広さ約1500平米で、もともと、昨年8月、東京都日本橋にある同社所有地を香港上海銀行との間で等価交換したもの。現在は駐車場として活用されている。同社の計画によるとこのビルは、高さ50メートル、地下2階、地上13階建てで、延床面積約1万6000平米。着工は夏ごろを予定しており、99年3月の竣工を目指す。完成すれば御堂筋の新しい都市形成をめざした高層ビルの適用第1号となる。
総合商社が本格的なビル経営に乗り出すのは同社が初めてで、同社は大阪・長堀通りに面した所有地(敷地面積約1800平米)に地下2階地上10階建て、延床面積約1万3650平米のビル建設も発表した居る。完成は御堂筋のビルと同じ頃で、東急ハンズに一括賃貸する予定。
大阪市の指導要綱により、淀屋橋から本町までの御堂筋沿いは、景観保護などの意味合いからビルの高さは31メートルに規制されていたが、95年1月より50メートルに緩和されたことが、同社がビル事業を開始する一因となっている。
同市の計画局建築指導によると、ニチメンのビルは、50メートルビル第一号となる予定。調べでは、大阪明治生命館(明治生命)、長谷川第一ビル(長谷工コーポレーション)、さくら銀行大阪支店ビルなどが改築・新築を計画している。