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東急電鉄が旧本社跡地再開発に着手 ホテル併設の高層複合ビルを建設 500億円を投じ平成13年開業目指す
1997.09.01 13:12
東急電鉄では、渋谷区の旧本社跡地にホテルとオフィスを併設した、高層ビルの建設に着手する。今年の11月には工事を着工し平成13年の完成を目指す、同プロジェクトの概要を報告する。
東京急行電鉄(東京都渋谷区・清水仁社長)では、同社の旧本社社屋跡地(渋谷区桜丘)の再開発に、今年11月から本格的に着手することとなった。
渋谷・桜丘町プロジェクト(仮称)は、昭和25年から平成4年まで、東急本社が置かれていた、渋谷区桜丘町の約9000平米の敷地に、ホテルを併設した高層オフィスビルを建設するものだ。
計画では地下6階、地上41階、延床面積10万6000平米、最高高さ184メートルの規模になる予定で、高層部(地上19階から39階)がホテル、低層部(地上4階から16階)が、オフィススペースとして提供される。また、渋谷エリアには国際性のあるホテルが無い事から、1400平米の大宴会場(宴会場総面積・3400平米)を含むコンベンション施設も完備させる。運営は、東急ホテルチェーンに委託する。
一方、事務所の貸室総面積は、1万7000平米。基準階面積は1300平米と、大規模な空間を構築。充分なセキュリティと、高度情報機能を備えた、ハイクオリティなオフィスとなる見込み。総事業費は、約500億円を予定し、平成13年春の開業を目指す。東急電鉄では、一年以上前より、同地再開発の準備を進めており、都心部のオフィス需要復調を背景に、プロジェクトの本格的な着手に踏み切る事になった。
渋谷駅周辺エリアでは、道玄坂において、東急電鉄、帝都高速度交通営団、京王帝都電鉄とで共同の再開発プロジェクトが進行中。平成12年には、オフィス・ホテル等の複合高層ビルが2棟竣工する予定で、同地域は新しいオフィスエリアとしての注目を集める事になりそうだ。