週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

IHI・鴻池組 大規模地下式P開発 面積10%、容積40%に抑制 建設コスト約30%の軽減

1997.09.21 12:47

 石川島播磨重工業と鴻池組は、都市部の狭いスペースでも整備が可能な大規模地下式エレベーターパーキング「ウェルカムパーキング」を開発、販売を開始した。
 同システムは、内径20メートル、深さ約30~50メートルの、地下の土圧や水圧に強い円筒形の躯体を地下に沈設し、その中に4基のエレベーターパーキングを効率的に収納したもの。駐車需要の高い都市部の狭い敷地でも、120~200台の収容台数が確保できる。
 従来の自走式駐車場に比べて、面積で10%、容積で40%程度に抑えられる。工期は自走式が3年必要なのに対し、2年と短期化される。
 また、外力に対して強い円筒形のため、他の形状の構造に比べ、部材厚を薄く、梁、柱などの構造部材の形状も小さくすることができるため、建設コストは、自走式に比べ約30%軽減される。
 同システムは、駐車場需要に合わせた計画が可能で、円筒躯体を2セット以上設置することにより収容台数をアップすることができる上、大型車、ハイルーフ車を任意に台数レイアウトできる。
 また、入車方法は 、新型バース式を採用した。高速エレベーターによる車の昇降および、駐車棚への移載機能を独立させることを実現して、最小18秒程度の入車庫間隔となったという。




週刊不動産経営編集部  YouTube