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明光商会 箱ごと処分のシュレッダー販売 リサイクルシステムも構築
1997.10.01 12:07
明光商会では、1時間に最高1トンの書類の裁断が可能な「MSリサイクルシュレッダーⅠ型」を販売している。オフィスで発生している伝票ファイルなどの不要書類を段ボールごと処分できるので重要な企業機密が外に漏れる心配がないのが特長だ。
「以前は、ビルに焼却炉を置いていましたが、環境面への関心が高い昨今はなかなか難しいでしょう。確かに最近はダイオキシンが発生しない類もありますが価格にして100億円程。それに対してシュレッダーの方は4500万円で済みます」(篠宮政行代販部次長)。
同機は、段ボール箱にして約50~100個分の書類を1時間で細かい紙くずに切り込む。機能の異なる3種類のカッターを組み合わせ、各段ボールをはぎ取ったり、書類を刻んだりする作用をする。処理前に紙を分散する必要がなく、金具などがついた書類もそのまま投入できる。
「銀行や官庁、倉庫を中心に営業していますが、現在出荷台数は20~25台。年間100台を見込みます。具体的なビルへの導入事例は西新宿のグリーンタワービル、大阪の新住友ビルなどがあります」(篠宮次長)
さらに特筆すべきことは、同社が細断した紙をリサイクルするシステムを構築している点だ。
これは将来焼却処理していたシュレッダー裁断紙、カーボン紙、感熱紙を無差別でトイレットペーパー、ティッシュペーパーなどの再生紙にして再びオフィスに届けるシステム。
「シュレッダーとともにビルの競争力をつける意味で利用価値が高いと思います」と篠原次長は話す。