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NECが創立100周年事業の一環で玉川事業所再開発 地上36階と26階のツインビル建設 敷地の約65%を公開空地に利用 緑と水のランドスケープを開放
1997.10.21 10:45
NEC(東京都港区)では、創立100周年事業の一環として、平成16年を目標に、川崎市中原区下沼郡のNEC玉川事業所場の一部を、高層ビルに建て替える。「NEC玉川ルネッサンスシティ」となる同ビルは、地上26階(高さ約110メートル)と延床面積約8万平米と、36階(高さ約160メートル)延床面積約11万3000平米(ホールも含む)の高層事務所棟2棟と、地上3階建てのホールの3棟からなる。平成9年10月1日に着工し創立100周年を迎える、平成11年度内(平成12年1月)の竣工を予定している。
同ビルが建設されるNEC玉川事業所は、昭和11年7月にNECが操業を開始し、同社の第2の発祥の地とも呼べる場所。また、近年では操業当初の「ものづくり」の拠点から、半導体や通信機器等の、グループ内の最先端の技術センターへと変貌しており、今後の研究開発業務を進める上でも、インテリジェント化が急務であったもの。
今回、建築されるオフィスビルには、地球環境に貢献できる「エコロジービル」とし、設計や建設、運用に於いて、エコロジー思想をふんだんに採り入れ、省資源、省エネルギー化、建物自体の長寿命化、エコマテリアルなどの手法を各所に導入。一方、敷地の約65%に当たる、約1万9700平米を一般公開空地として、「緑と水のランドスケープ」の演出を行う。さらに、周辺景観との調和をはかりながら、研究・開発業務にふさわしいシャープな外観でツインビルを形成する。また、総投資額は1000億円程度で、芝の本社ビルを上回る予定。