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INAXエンジニアリング 簡易外壁ハク離診断機を導入 ハンディ型で浮き部をマーキング

1997.12.21 11:59

 タイル最大手INAXの子会社として、INAXエンジニアリングが外壁リニューアル分野に本格注力して約2年半。前10月期の売上げ高は前年約倍増の9億6000万円、今期はさらにその約倍の17億5000万円目標と順調に業績を拡大している。ここへ来て同社では、自動ハク離診断機を導入。ハク離・下地浮き診断作業精度および効率アップで、独自の工法「ネットバリヤーⅡ」と絡め、さらなるパワーアップを図っている。
 INAXエンジニアリング(東京都中央区)が今回導入した簡易自動ハク離診断機は、リノテック(名古屋市千種区)が開発した「リペッカーRF500」。ハンディタイプで、タイル等の壁面を特殊構造のハンマーで打撃し、その打撃音を高性能マイクで収録し、解析・診断するというもの。下地浮き部、タイル浮き部には、インクジェット方式による自動マーキングができる。このインクは放っておいても数時間で自動的に消える特殊なインクを使っており、拭き取る必要がなく、建物を汚すことはない。
 「熟練した技術者が手で叩いて診断するのが一般的ですが、この診断機を使えば、浮き部の診断判定はコンピュータ処理されるので専門技能は不要で、誰にでも正確で安定した検査ができます。マーキングしながら。一定幅を一度に検査していけるため作業時間の短縮にもつながるはずです」(榊原幹治取締役部長)。
 タイル張り前の下地調査、タイル張り後の浮き調査、あるいは経年劣化によるモルタル下地浮き調査などに適している。
 同社では診断にこの機械を導入する一方、1機32万8000円で販売も行う。




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