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大成建設 専任のFMスタッフ担え顧客支援 ユーザーと設計者の意見疎通の場提供
1998.01.21 16:33
バブル崩壊とともにビルもストック形成の時代を迎えたことで、企業も、その理念を形にし、快適で、創造的なオフィス環境をつくることへの関心が高まっている。
こうした中、ゼネコン各社もワーカーが心地よく仕事をするためのファシリティマネジメント(FM)活動を積極展開している。
その中のひとつ大成建設でもFM推進部を中心に独自のシステムを構築しているようだ。その一端を紹介する。
大成建設(東京都新宿区)では、建物のライフサイクルコストを念頭に置いたファシリティマネジメント(FM)の重要性に早くから着目し、業務を展開中だ。
同社は顧客のFM業務を支援するというシステムを構築しているが、特徴的なものの一つに施設利用者満足度評価(POE)がある。
POEとは元来、オフィス等の施設環境を評価、診断する方法だが、同社ではこれをユーザーと設計者とのコミュニケーションツールとして機能させている。
つまり、主にヒアリングによって、経営者をはじめ施設利用者、施設管理者などから幅広く意見を聞き取り、施設の建築時、リニューアル時に役立てるわけだ。その際、必要に応じて設計者に同席してもらい、ユーザーの生の声を聞き取ってもらうこともできる。
ヒアリング後は、担当者らが意見交換を行い、ヒアリング調査から得られた情報の調整、コンセプトの作成を行い、イラスト入りの調査結果報告を実施する。
「専任のFMスタッフを抱えるオーナーはまだ少ないので私共のノウハウがお役に立てば」(永末大FM推進部長)ということだ。