週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

<トップインタビュー>ダイキンがビルメンテナンス事業に本格参入 一貫システムでコスト削減

1998.02.21 16:05

―御社では、4月よりビル設備のメンテナンス事業に本格参入を図るとか。
副嶋 当社では、オフィスビルへの空調機器の販売から、ビル設備の、たとえば電気・給排水・消防などを統合監視や制御する監視盤の販売・据え付けを手掛けて来ましたが、よりサービスの向上を図る為に、メンテナンスまでの一貫したサービス「ファシリティコントロールシステム事業」(略称FCS事業)を開始します。
―FCS事業の内容は。
副嶋 当社の業務用空調機器と、ビル統合監視盤「D-BIPS」とをシステムとして販売。公衆回線と接続して遠隔監視する事で、省人化や無人化により日常のメンテナンスコストを削減するものです。また、「D-BIPS」は、ビル設備の運営や管理を統合監視する装置で、空調機の予知機能も搭載しているのが特徴です。つまり、当社の空調機器と「D-BIPS」接続する事で、中継用の通信機器であるインターフェイスは不要となりますから、従来システムよりイニシャルコストを下げる事が出来ます。また、設備機器の故障には、ビルメンテナンス会社のダイキンファシリティーズが1時間以内に復旧に当たります。
―コスト削減はどの程度に。
副嶋 延べ床面積5000平米クラスのビルで、監視システムの価格は、従来に比べ約30%安い1600万円で導入出来ます。勿論、工事費等を含んだ価格です。また、ビルの標準的な管理契約料金は、年間で550万円程度。これは、管理者が常駐する場合と比較して、約50%の削減が可能となります。さらに、24時間・365日の遠隔監視により、空調機の無駄な運転を防ぎ、年間消費電力も15%カット出来ます。




週刊不動産経営編集部  YouTube