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三菱電機ビルテクノサービス 全国で6000人のエンジニア ビルを総合管理、サービス体制強化

1998.06.01 15:04

 三菱電機ビルテクノサービス(東京都・千代田区)が、トータルビルシステム事業としてビルに対する事業体制を強化・拡大。昇降機や空調機器などビル設備のメンテナンス中心の総合エンジニアリングから総合コンサルティングへと事業展開を行う同社の動向に注目が集まっている。
 同社が推進するトータルビルシステム事業は、ビルの診断から総合リニューアル、ビル管理サービスにいたるまで、ビルに付随する業務をトータルで請負い、ビル環境の向上、ロングライフ化を提案していくというもの。
 「当社がビル向けにメンテナンスを行っているのが冷熱系で約2万、昇降機で約6万件あります。これらの顧客に対して全国で6000人のエンジニアが専門設備の保守管理だけでなく建物全体のコンサルタントを行います」(石川正美冷熱部長参事)
 同社のトータルビルシステム事業は、それを支える三菱電機商品の豊富さと分野間での連携が柔軟に行える体系が特徴。ビル診断の場合、支社ごとに20人から30人で形成される診断グループを設置、各ビルの担当エンジニアから流れる情報に連動して活動する。
 「設備のリニューアルでは、それぞれのビルの状況に合わせた提案を行います。例えば空調の場合、1000平米クラスのビルでは個別対応可能なビルマルチを使うのが一般的ですが、そのビルの方角、テナント内のOA機器や人数といった諸要素を考慮して負荷計算を行い、そのデータを基に機器の選択をします。(石川正美部長参事)
 同社のビル管理面では、トータルビル管理サービスとして遠隔管理システムを使用したメンテナンス契約を行っている。浜松町の秀和ビルにある情報センターを中心にビル設備の24時間・365日管理サービスを顧客に提供している。
 「単体の設備だけでなく建物全体の効率化を図れることが当社の強みです」(石川正美部長参事)




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