週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

日精 日精のSSS作戦 売上95億に目指す

1998.06.01 15:08

 機械式駐車装置の製造・販売を手懸ける日精(東京都・港区)のパーキングシステム事業部では「SSS」作戦と銘打ち、営業力強化を図っている。これは「スピーディ」「スリム」「ストラテージ(戦略)」をテーマに、平成10年度に95億円の成果を目指すというもの。売上げベースでは前年比5億円増の65億円を見込んでいる。
 同社を含めた立体駐車場業界では、需要がピークにあった平成4年度に全体で約2800基の売上があったが現在ではその3分の1以下の年間約800基にまで売上が減少。約80社がこの市場に参入しており、各社とも製品力、サービス力の充実に力を入れている。
 「当社では8種類のパーキングシステム方式の機械式駐車場を扱っており、多様化するユーザーニーズに対応しています。近年特に力を入れているのがCSパーキングという平面往復方式の駐車装置です。短時間で車の取り出しを行えることが特徴で、80台規模までの駐車が可能です。これまでに新宿の日神グループ本社ビルへの導入実績があります」(田中憲悟副部長)
 同社ではほかに新霞ケ関ビルやアムトラックストヨタなどへの導入を行っている。費用は1基平均8000万から1億円前後。同社では機械式駐車設備のイメージアップを図るために半年に1度広報紙を発行し、ユーザーに配布している。
 「メーカーとユーザーの意見交換を通じて駐車の進歩につなげたいという考えから、コミュニケーション・カーパーク、オピニョン、メッセージの頭文字をとって『COM』という紙名にしました。扱っているものが機械なので、建築家を取り上げるなど人物を多く登場させることを心掛けています」(田中憲悟副部長)




週刊不動産経営編集部  YouTube