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ピーク期前に無償点検実施 既存顧客1万件にアピール
1998.06.21 14:10
エアコンサービスが女性部隊で空調クリーニング受注作戦を展開
エアコンサービス(東京都港区、井上弘社長)では5月下旬より電話によるエアコンクリーニング受注の獲得キャンペーンを展開している。
空調工事・保守で30年以上の歴史を持つ同社は、ビルオーナーや企業など約1万5000件の顧客リストを持つ。このうち現在も定期的な顧客となっている約4000件を除いた1万件あまりに対して、夏の空調ピークシーズンを迎える前に電話でクリーニングを呼びかけ、リピート顧客の掘り起こしを狙うものだ。
この電話作戦を担当するのは、日頃は内勤中心の女性部隊。3つのグループに分かれた全10人が、リストを元に電話をかける。
会話の切り出しは、「熱くなってきましたが、今年は空調機のクリーニングはお済ですか?」というもの。顧客側がまだ実施していないという場合は「無償点検サービス」を一つの目玉として、クリーニングを実施する。
「電話では、当社の特長である40年近い歴史やアフター対応の充実ぶりなどを強調し、エアコンのプロであることをアピールしていきます」(関口守正取締役営業部長)。
電話作戦の目標件数は5000件。同社の営業部では今回のキャンペーンをバネにして、今期1525台のクリーニング受注を目標に掲げている。
エアコンマーケットではビル建設の停滞などで販売が伸び悩んでいることもあり、クリーニングやメンテなどサービス業務の分野で競争が激化している。
「当社はメンテナンスや修繕料金をオープンに明示していますが、これをソックリマネる業者も出てきています。ビルオーナーさんに理解して頂きたいのは、値段だけでなく技術面をきちっと評価すべきということです。当社は従業員の資格取得を積極的に奨励し、東京都認可の職業訓練校にもなっており、こうしたこともポイントの一つでしょう」(関口部長)。