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ダイキン工業 ビルメンテナンス業に参入 通信回線を使ってビル設備を一括管理
1998.06.21 14:09
ダイキン工業(東京都新宿区)では、空調設備の個別化に対応するビル用マルチエアコンのリニューアル向け営業を強化する。
同社は昨年度、パッケージエアコン市場全体の約35%を占める約28万台を販売し、その内リニューアル向けが約55%を占めた。
同社の代表的なビルマルチ商品である「ビル用マルチEXⅢ」の価格は、室内機が39万3000円、室外機が334万円。
10階建て、延床3000平米の中規模ビルにおいて、全館一括のセントラル方式からのリニューアルで導入する場合、室内機が1フロアに約6台の計算で、室外機と合わせると1フロアにつき約600万円。10フロアで約6000万円で、工事費を入れると約1億円前後かかる。
同社では今年に入って空調設備をはじめ電気、給排水、昇降機設備などを含めたビル設備の管理システムを開発し、ビル全体の管理も含めたビルメンテナンス事業に参入している。
これまでに蓄積してきた空調管理システムを活かし、そのほかの各種ビル設備を監視・制御する統合監視盤「D-BIPS」を開発。ここから各設備機器の情報は、通信回線を使って同社の「ダイキンエアネットコントロールセンター」へと一括して集められる。ここでは設備機器の24時間遠隔監視すると共に、各設備の使用量や料金の計算といった管理、メンテナンス予算の分析やスケジュール管理などの広範囲にわたる業務を行うことができる。