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トータルサービス 殺菌性高く室内汚染に効果大 従来より3倍長持ちの吸音天井材

1998.10.21 10:41

 外壁洗浄をはじめとする6つのサービス・フランチャイズ事業の本部であるトータルサービス(東京都新宿区・山口恭一社長)が手がける吸音天井材のリフォーム事業「シーリング・マジック」が建設大臣保全技術の認定機関より「建築物等の保全技術・技術審査証明」を取得した。同証明の取得は吸音天井材のリフォーム工法としては初めて。
 この「シーリング・マジック」は同社が米国ミネソタ州のクースティック・グロー社との業務提携をし、平成5年3月よりフランチャイズ事業展開をしているもの。正式には「ロックウール吸音天井材パウダーカラーコーティング工法」と呼ばれるこの工法は、従来の張り替えやペンキ塗装といった工法に比べ吸音効果の低下や不燃・難燃性の低下を防ぐうえに天井材に対して殺菌効果を有するのが大きな特徴。また軽量なので天井材にも負担を掛けず、何度でも塗り替えが可能な点もメリットだという。
 特に殺菌効果を有することは昨今問題になっている「シックビル症候群」(ビル内のカビやバクテリアがエアコン内部といった密閉空間で増殖し、人体に悪い影響を与える現代病のひとつ)に対して大きな効果を発揮するという。
 従来のペンキ塗装では殺菌効果が無いばかりでなく、汚れや雑菌をペンキと一緒に塗り込めてしまい事態の改善は不可能であったが「シーリング・マジック」によれば室内空気を清浄に保つことが出来る。
 また、ペンキ工法の場合、ペンキの寿命が約8年、塗り替えも2~3回が限度の為に約20年前後で天井材が産業廃棄物として排出されていた。これに対し「シーリング・マジック」は10回以上の塗り替えが可能なので耐用年数は約80年。ビル本体の耐用年数とほぼ同程度になり、理論的には吸音天井材の張り替えの必要がなくなり、産業廃棄物排出量を大幅に削減出来る。
 同社ではこの工法を全国でフランチャイズ事業として展開している。現在の店舗数は21店だが、今回の審査証明の取得で事業の大幅な拡大を目指すという。




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