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定期メンテナンスいらずのユニット式天然芝生を販売

1999.04.01 16:48

 CO2濃度の上昇などによる地球温暖化対策のひとつとしてビル屋上の緑化が注目を集めている。
 こうした状況の中、OAフロア機器メーカーの共同カイテック(東京都渋谷区・吉田稔社長)では、世界初の底面かん水型ユニット式天然芝生「スクエアターフ」を開発、今月より本格的に販売を開始した。
 同商品の最大の特徴は土壌コンテナの下にかん水トレーを敷き、そこに溜った雨水を毛細管現象を利用して吸い上げることで、日常の水やりの手間を省いたこと。
 また芝は生長の遅い高麗芝を用いており、芝刈り等のメンテナンスも必要最小限で済むという。敷設面が平坦であれば、コンクリート、タイルなど素材を問わずに施工が可能で約1時間で30平米という施工スピードも自慢のひとつだ。
 ビル屋上の緑化効果としてはCO2濃度上昇の抑制に加え、土壌の高い断熱性により建物内部の室温の上下変動を最小限に抑えることから冷暖房の効率が向上し、省エネ効果も期待できる。
 こうした環境面への工科から、国としても屋上面積の一定以上を緑化した建造物については事業税を削減するといった措置をとる動きも出てきているといい、今後屋上緑化がひとつの大きなブームとなる可能性は高い。
 同社としてはこうした動きを睨み、オフィスビルやマンションの他、ホテル・旅館等の宿泊施設や病院等の視覚的な面からもニーズが見込まれる施設にも販路を広げてゆく考えだ。
 価格は1平米あたり材料費、工事費込みで3万円を予定。9月までの半年で3000平米の敷設を目指しているという。

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