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●新技術紹介 日立ビルシステム 油式緩衝器の動作試験時間を大幅に短縮

1999.04.21 13:58

 日立ビルシステム(東京都千代田区)はエレベーターの安全装置のひとつである油式緩衝器の動作試験用の新型装置を開発した。
 この油式緩衝器は昇降速度が毎分90m以上のエレベーターに用いられており、何らかの事故によりエレベーターが最上階、または最下階を行きすぎた場合、エレベーターが天井や床に衝突する衝撃を緩和する役目を果たす。
 油式緩衝器については竣工時及び毎年1回の定期検査が義務付けられているが、これまでは検査時に2名の作業員が必要となることからコストがかかり、また検査時に大型角材をエレベーターと緩衝器の間に挟み込みエレベーターを作動させる必要があることから角材の転倒など安全面についても問題があった。
 今回同社が開発した動作試験装置は電動工具とウインチを使用してロープを巻き取り、油式緩衝器のプランジャ(シリンダー状の緩衝部)の作動状態をチェックするもので、実際にエレベーターを作動させる必要が無くなる為に、これまで2名に15分かかっていた検査時間が1名15分と大幅に縮小され、作業時の安全性も大きく向上したという。




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