週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
<話題の新商品>TOTO オストメイト向けパブリックトイレ
1999.04.21 13:55
TOTO(北九州市)はオストメイトと呼ばれる人工肛門・人口膀胱の使用者向けのパブリックトイレプランを作成し、公共施設や駅、空港等に提案をしている。
日本には約13万人のオストメイトがいるといわれているが腹部に排泄口(ストーマ)を設けている彼らは排便時にはストーマに取り付けたパウチ(袋)に便を受け、パウチから便器に便を捨てなければならない。
しかし、現在の身障者向けトイレでは大便器の高さが低く排泄物を捨てづらい、排泄時に両手がふさがる為に水を流しにくい、荷物を置くスペースが無い、排泄時に手が汚れた場合にすぐに洗える場所が無い等の理由でオストメイトにとっては利用しにくかったのが現状だ。
また、オストメイトは外見的には健常者と変わらないために身障者用トイレに入りづらいという難点もあり、彼らにとって外出時の排便は大きな悩みの種となっていた。
TOTO側はこうしたオストメイトの声に配慮し、両手がふさがった状況でも操作可能な足踏み式の水栓便座や、荷物棚、また個室内の手洗い器を設置し利用性を格段に向上させたトイレを提案、車椅子で利用できる身障者用トイレをオストメイト向けとしても併用出来るようにし、オストメイトの外出、排便に支障を来すことがない様にしてゆく考えだ。