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エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ コージュネ使用のエネルギー供給事業を開始 NTT東日本本社ビルに導入し電力使用量約80%賄う

2000.05.08 10:57

従来型システムに比べ年間約400tのCO2削減
 大規模集中型の発電システムから小型分散化発電への移行が始まっている。NTTファシリティーズがコージュネレーションシステムによる”エネルギー供給事業”を開始。NTT東日本の本社ビル内にガスコージュネシステムによるエネルギープラントを建設し、エネルギーを供給する。
 NTTグループの総合エンジニアリング会社エヌ・ティ・ティ ファシリティーズ(東京都港区)は、コージェネレーション(熱供給)システムによる「エネルギー供給事業」を平成12年7月から開始する。
 この事業は、東京・新宿区にある東日本電信電話(NTT東日本)の本社ビル内に2,380kwのガスタービンコージェネレーション(熱供給)システムによるエネルギープラントを同社が建設しエネルギーを提供するというもの。
 発電した電力は、商用電力と系統連携させ、安定した供給を行うことにより、このビルの電力使用量の約80%を賄うことができるという。これにより年間約数千万円の削減が見込まれる。また、回収した熱は、特定地域に熱を供給している東京オペラシティ熱供給(東京都新宿区)の熱製造プラントに供給することによりエネルギーの有効利用を図っている。
 システムは定格出力で1,190kwのガスタービンコージェネレーションシステム2台を設置する。燃料は、天然ガスを使用することにより、一般商用電力と都市ガスボイラからなる従来型のシステムに比べると年間約400tのCO2発生量を削減することができる。
 「当社ではこれまでエネルギー供給分野における設計・維持管理技術のノウハウを蓄積しており、この度、これを事業として運営するに至ったわけです」(同社)。
 運用開始は7月を予定している。




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