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清水建設 照明用電気代を年間30%削減 ブラインドを利用し眩しくない光を室内に 省エネ採光システムヨコタと共同で開発

2001.02.12 10:25

 清水建設(東京都港区)はインテリア用品メーカーのヨコタ(東京都台東区)で、自然光を眩しくない間接光にして室内に採り入れ、照明用の消費エネルギー量を削減する採光設備「グラデーションブラインド」を開発して、商品化した。
 同商品の特徴は、外見は通常のブラインドとほぼ変わらないものの、自然光を天井面により広く反射させるとともに、反射光が室内の人の目に直接入らないよう、ブラインドを構成する羽根の角度(勾配)が1枚づつ異なっている。具体的には、ブラインド下部の羽根は、自然光を鋭角に反射して室内の奥の自然光を採り入れるシステムとなっている。標準設備としては、ブラインド、各ブラインドと対になって羽根の角度調整やブラインドの開閉を行う個別コントローラー、個別コントローラーを複数まとめて制御する中央コントローラーなどで構成されている。
 同商品と自動調光機能付きの電気照明設備を併用することによって、照明用の消費エネルギーを大幅に削減することができる。これに伴って、照明用の電気料金を年間30%程度(全電力料金の10%程度)を削減することが可能となる。このため、ブラインドなどのイニシャルコストの増加分は3~5年で回収が見込まれると言う。
 同商品の販売価格は、ブラインドが1平米当たり1万2800円、個別コントローラーが9万8000円で、中央コントローラーが75万円となっている。
 今後、清水建設はオフィスや病院などの様々な用途の建物の新築及び改修工事で同商品を提案していくとともに、ヨコタは製造・販売事業を展開していく。




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