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五洋建設 柱列式地下連続壁を地下外壁としての利用が可能に

2001.09.10 16:03

 五洋建設(東京都文京区)は、従来仮設土留め壁として利用していた柱列式地下連続壁を、土木工事における本体地下外壁として利用する「ハイブリッドW-Wall工法」の設計・施工指針を策定し、実用化に成功した。
 同社では、平成9年より研究開発に着手し、平成11年に各種室内構造実験に基づいて、建築学会に準じた指針を作成すると同時に、高精度・高品質を目的とした施工技術の研究や同社が所有する資材センターでの現場実験及び関西地区における道路開削での現場検証などを通じて施工指針を作成した。
 同工法は、市街地や地下構造物建築の際の遮水や土水圧対策として利用される工法で、一般的には建物竣工後は本体構造物に寄与しないまま埋設されていた。これを建物の地下外壁と一体化させて合成壁とするのが、今回実用化に成功した工法だ。これにより、狭隘な場所での施工が可能となるだけでなく、掘削土量の削減をはじめ、10~~20%の施工コストの低減を図ることができる。
 既に同工法は西日本で施工中の超高層都市型複合施設における地下躯体の切梁撤去時の補強方法としても採用されている。

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